清涼飲料水の製造 - 機能性成分の分散と水和
ガム、スターチ、アルギン酸などの成分は、フルーツジュース、濃縮果汁飲料、甘味添添加乳飲料、炭酸飲料など、多くの清涼飲料水に含まれています。これらの機能性成分は原材料全体に占める割合は低いものの、大きな役割を果たしています:
- 増粘: 調合剤を、ターゲットとする粘度と質感(いわゆる”食感”)になるように調整します。特に低カロリーや無糖飲料で砂糖に代わる充填剤の作用が必要な場合に重要な役割を果たします。キサンタンガムやペクチンなど、さまざまなものが使用されています。
- 安定化: 粒子(例:果肉)が沈殿しないために使用します。CMC、スターチ、アルギン酸プロピレングリコールエステル(PGA)、ペクチン、グアルやアラビアガムといったガム類などが使用されています。カラギーナンは乳飲料(別リポート参照)のココアの安定剤として使用されます。こうした添加物の多くは増粘と安定化の両方の作用をもっています。
プロセス
処理量・生産量によっては増粘剤/安定剤はバッチに直接投入することもあれば、製品によって別個にプレミックス(予備混合)されることもあります。いずれの方法にしても、これらの添加剤を機能させるには、十分に分散させ、水和させる必要があります。そのためにはいくつかの条件を満たしている必要があります:
- 粉体と液体の混合の工程では、粉末を投入し、溶液の中に粉末を分散させるしくみでなければならない
- 歩留りを高めるために粉末材料は完全に水和させなければならない
- 素粒子分解して初めて機能するものがある
- 添加剤によっては強い剪断をかけて完全に水和させなければ作用しない場合がある
- ある種の添加剤は水和させるのに熱を加えなければならない
課題
ガムや増粘剤の水和のための混合は容易ではありません。従来のアジテーターでは幾つかの課題が発生します:
- 粉ダマの発生を抑えるために粉末を一定量ずつ投入する必要がある
- 従来のアジテーターでは粉ダマを効率よく分解・解消する剪断作用がえられない
- 粉ダマの発生を抑えるために通常粉末材料(通常砂糖と)のプレミックスがされるが、工程時間とコストの増大につながる
- 機能性成分の濃縮液の準備工程では粘度が大幅に高くなり、結果として混合がより難しくなる
- 粉末材料を十分に分散させ、完全に水和させるまでに工程時間が長くなってしまう
- 不完全な水和では原材料の歩留りが悪くなってしまう
- 歩留りを上げ、工程の効率を上げるために必要以上に添加剤が使用される
ソリューション
シルバーソンハイシアミキサーならこれらの課題に対処することができます。これらのメリットはシルバーソンミキサーのローターとステーターの3段階の混合と剪断の作用によって生み出されます:
Stage 1
容器を液で満たし、ミキササーを始動します。その後粉末の材料を投入します。ローターブレードの高速回転によって強力な吸引が生まれ、液と粉末の材料がワークヘッド内に引き込まれます。
Stage 2
ローターとステーターの間のクリアランスによる剪断作用で分解されます。溶液はステーターを通って再びタンク内へ強力に押し出 され、同時に新しい材料が連続的にワークヘッド内に引き込まれます。全ての粉体がすばやく引き込まれ、分散されます。
Stage 3
短時間の循環ですべての原材料がワークヘッドを通過し、段階的に粒子が小さくなってゆきながら液中で混ぜられ、水和が促進されます。
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Stage 1
Stage 1
容器を液で満たし、ミキササーを始動します。その後粉末の材料を投入します。ローターブレードの高速回転によって強力な吸引が生まれ、液と粉末の材料がワークヘッド内に引き込まれます。
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Stage 2
Stage 2
ローターとステーターの間のクリアランスによる剪断作用で分解されます。溶液はステーターを通って再びタンク内へ強力に押し出 され、同時に新しい材料が連続的にワークヘッド内に引き込まれます。全ての粉体がすばやく引き込まれ、分散されます。
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Stage 3
Stage 3
短時間の循環ですべての原材料がワークヘッドを通過し、段階的に粒子が小さくなってゆきながら液中で混ぜられ、水和が促進されます。
メリット
- ミキシング工程の大幅な時間短縮
- 粉ダマができず、均質な混合が可能
- 乾式予備混合が不要
- 歩留り率の向上
- 必要に応じてプロセスをすぐに開始または停止することができる
- 高い均一性と再現性
- 衛生的な構造
シルバーソンにはこの用途に適したミキサーが複数あります。各工程の条件 や処理量に応じて適したミキサーを選択します。